ABOUT

木曽谷の深い森に囲まれた旧中山道沿いの小さな町、木曽平沢。

漆塗り職人が軒を連ねるこの町では、漆工・木工に携わる職人が真摯に仕事に向き合い、黙々とものづくりを続けています。

この地で創業して以来、丸嘉小坂漆器店は常に漆を生業としてきました。先人が繋げてきた木曽漆器の文化は今も生き続け私たちを支えています。私たちもこの文化を後世に繋げ、より多くの人々の心を豊かにしていきたい。私たちは、木と漆と職人によるものづくりが、人々の生活の一部を支える道具として生き続けることを目指しています。

丸嘉小坂漆器店の歴史は1945年に始まりました。

初代小坂嘉男は、漆器業を代々営んできた小坂家の分家として、漆器の下地・上塗り業を創業し丸嘉小坂漆器店の礎を築きます。

幼い頃から初代の仕事を手伝い続けた二代目小坂康人は、さらに上塗り技法の最高峰である黒呂色塗りの技術を取り入れ、業務用漆器作りの職人として一大産地の一翼を担います。その後90年代初頭のバブル景気の終焉を逆手に、自社製造販売へと大きく舵を切ります。

そして三代目小坂玲央は、木工の技術を携えて事業を引き継ぎ、先代が築いた歴史を磨き上げ、漆工・木工により木曽漆器の伝統を現代の文脈で進化させています。

私たちは、木曽谷の自然、澄んだ空気、四季の美しさや厳しさ全てを感じ、伝統を学び受け継ぎながらも、今日の使い手さんに思いを巡らせ、驕ることなく新しい挑戦を続ける職人工房として日々仕事に向き合っています。